『走る詩人』 加澄ひろし

サブフォーを目指さない文化系ランナーの独り言

2020年 年末に寄せて

『走る詩人』加澄ひろし です。

 

2020年も残すところあと僅か、年末を迎えます。

今年は『新型コロナ感染症』の影響で、日常生活が大きく変わりました。ランニングを取り巻く状況にも、大きな変化がありました。

初めのうちは、ランニングやジョギングの際にはマスクを着けましょう、といったマナーの問題でした。感染が拡がるにつれて、人の密集を避けるため、各地でランニング大会が中止になってしまいました。

 

僕も今年は3月以降、エントリーしていた大会が続々と中止になり、12月になるまでレースを走ることはできませんでした。東京近隣での予定も、遠征も、ことごとく中止され、寂しい思いをしました。エントリーフィーの返金処理が問題視されたりしたことも思い出されます。

 

僕にとって一番ショックだったのは、4月の長野マラソンの中止でした。中止が発表されたのは3月25日、開催まで1カ月を切った時点でした。ぎりぎりまで判断できずにいた当時の状況が思い浮かびます。開催事務局の苦悩も想像がつくところです。まさか、感染症が収束することなく、その影響が半年以上も長引くとは、僕も思っていませんでした。

 

僕のランニングライフも大きく変わりました。これまで走るのは週末中心でしたが、在宅勤務のおかげで、平日の明るい時間帯にも走ることができるようになりました。月間走行距離が増え、ランニングシューズのソールの摩耗も早くなりました。

通勤に要する時間が減るとともに、在宅での食事が増え、体調管理がしやすくなりました。トレーニングメニューを考える余裕も出てきました。

毎日のように走る中で、気温の変化や景色の変化に気づくたび、春から夏へ足早に通り過ぎる季節を、全身で感じました。

 

夏が過ぎ、秋を迎える頃から、少しずつ小規模なランニング大会の開催がアナウンスされるようになりました。それに先立って、オンラインマラソン(バーチャルマラソン)といったレースも企画されるようになっていました。密集を避けてレースを実施する方法としての工夫です。これからもこうした企画は継続することでしょう。

そして、僕も12月になって、やっと地元のレースに参加することが出来ました。それでも残念なことに、感染症再拡大のせいで、年明け早々に予定していた30キロレース(2021 西東京30K in 国営昭和記念公園)は中止になってしまいました。

来年走る予定の長野マラソン(4月18日開催予定)も、今の時点では、開催が確定しているわけではありません。

 

僕にとって、走ることは自分を表現することです。トレーニングの時も、レースの時も、その日、その時、その場所で、自分がどこまで一生懸命に取り組めるか、自分に問いかけています。走りながら、何を考え、何を思い、何を感じることができるか、いつも自分に確かめながら、素直な自分をさらけ出そうとしているのです。

 

僕は詩を書くことで、そんな自分を知ってもらい、共感してもらえればなぁ、と考えています。僕が書いた詩を通じて、ランニングを楽しんでいる人、これからランニングを楽しもうとしている人たちに、走ることの楽しさや喜びの気持ちを伝えたいと思っています。

詩に表現する言葉を選んだり、リズムを考えたり、僕は工夫を続けます。単なる文字の連なりでなく、自分を表現し、広く読者に伝える媒体として、詩を書く僕は考えをめぐらせています。

 

『走る詩人』は、今年2020年に走り始めました。そして来年、2021年も走り続けます。自分のペースを心に定め、楽しい時も苦しい時も、飽きることなく走り続けます。感性を磨き、表現力を高めることで、自分を鍛えて走ります。

 

2021年が、よりよい年になりますように!!

 

筆者へのメール:kasumi@tokyo.ffn.ne.jp