『走る詩人』 加澄ひろし

サブフォーを目指さない文化系ランナーの独り言

人はかつて樹だった(長田弘)

『走る詩人』加澄ひろしです。

 

長田弘の詩集『人はかつて樹だった』は、これまで出会ったなかで、一番気に入っている詩集です。

f:id:kasumipjt:20220106150435j:plain

 

おさめられた21篇のどれもが、切々と心に訴える作品です。自然を歌いながら、人の心の琴線に静かに触っていく思いがします。描写は素直で、それでいて読み終えた後も、心地よい余韻を残してくれます。

 

f:id:kasumipjt:20220106151257j:plain

1篇目「世界の最初の一日」です。とても自然です。淡々と語ります。そしてきれいです。情景が浮かびます。

 

f:id:kasumipjt:20220106151629j:plain

2篇目「森のなかの出来事」です。特別な表現などありません。とても自然です。読みながら、深く考えさせてくれる詩です。

このような詩を書けるようになりたいものです。

 

www.msz.co.jp

 

現在、版元で品切れになっています。とても残念です。再版を願っています。

 

筆者へのメール: kasumi@tokyo.ffn.ne.jp

note.com