『走る詩人』加澄ひろしです。
JR中央線の国分寺駅と西国分寺駅の間に、ちょっと変わった場所があります。
JR中央線と西武国分寺線が分岐するY字型の土地です。ちょうど馬の背のように盛り上がった土地の両側を、二つの路線が分かれていきます。そして、その岬のようになった先端に、青い平屋の家が建っています。
外壁を真っ青に塗られた、かなり古い家屋です。さりげなく、こじんまりと建っています。
だいぶ傷んでいて、廃屋のようになっています。もう、住まいとして使われている気配はありません。つぶされることもなく、朽ちるにまかせているような状態です。
実は、この『青い家』にはちょっとしたエピソードがあります。ここでは紹介しませんが、その真偽のほどはともかくとして、エピソードを持つ『三角地帯の青い家』が、あたかも保存されているかのように、この景色の中に残り続けていることに、奇跡のような「意味」を感じるのです。
この景色がこれからも、ずっと残っていてほしいと思っています。失われてしまわないよう、祈るような気持で見続けています。
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