『走る詩人』加澄ひろしです。
先週の土曜日(14日)の日本詩人クラブ10月例会で、「新しい詩の声」の授賞式をしていただきました。
会場となった「今井館」は、JR駒込駅から徒歩10分ほど、六義園の向こう側にある瀟洒な建物です。お天気にも恵まれ、幸せなひと時を過ごすことができました。
●新しい詩の声2023(第7回)授賞作品
最優秀賞 「兆し」 加澄ひろし
優秀賞 「冬の標べ」 石田諒
優秀賞 「空は満ちている」 吉岡幸一
はじめに、田中理事より選考経緯の紹介がありました。星選考委員長は体調が悪く、ご欠席とのことで、お会いすることがかなわず、大変残念に思いました。作品について、貴重なご選評が誠に有難く、これからの自分にとって大いに励みになったことは言うまでもありません。
表彰状と賞金の授与に続いて、それぞれが、受賞の挨拶とともに作品を朗読しました。石田さん、吉岡さんの詩も、とても素敵な作品でした。
私は、下記のように挨拶しました。
こんにちは、加澄ひろしです。このたびは、栄えある賞をいただきまして有難うございます。大変光栄です。選者ならびに関係者の皆さまに、感謝申し上げます。
今日、私は九州の宮崎から参りました。けれど、実は私は、東京生まれの東京育ち、東京で学び、東京で仕事をしてきた人間です。1年前まで、東京で暮らしていました。
思うところあって昨年、宮崎に移住したわけですけれど、宮崎に行って感じたことがあります。
それは、当たり前のことですが、大自然の中で人間はちっぽけな存在だということです。宮崎の空はあまりに大きく広々としています。海も近く、山も近く、人は、自然の荒々しさに囲まれて生きています。
人が自然の一部として、大自然に支配され、翻弄されながら、自然と共に生きている、こうしたことを実感しています。
ここ数年、不安な暮らしが続いています。新型コロナの流行、これも、人には計り知れない、自然の見えない力を感じるものであります。
そんな中で、人は、争いを繰り返し、血を流して戦います。人と人が争う、戦争もまた、生きる命の、自然の摂理がなせる業、宿命なのでしょうか?
そして、わたしは思うのです。なぜ、わたしはわたしなのでしょう? なぜ、わたしは、この時代のこの地に生きているのでしょうか? そして、あの人たち、あの子どもたちは、なぜ、あの地のこの時代に生まれてきたのでしょうか?
また新たな争いが起きました。悲劇は続いています。不安は増しています。
だから、私は願うのです。明日は、希望の見い出せる未来であってほしい。
この地球に生まれた、どの人、どの命にとっても、明日は、希望が持てるものであってほしいと。
多くの詩人のみなさんが参加され、例会後の懇親会も盛況で、とても有意義で楽しい半日でありました。太田会長、秋山理事長、田中理事には、何から何までお世話になりました。幾人もの方から、親しく声を交わしていただきました。
●受賞作品は、下記リンク先からご覧ください